おもちゃに性別は関係あるの?~ジェンダーフリーなおもちゃの大切さ~
子どもと一緒におもちゃ屋さんに行ったときに、例えば男の子が女の子向けのおもちゃを女の子が男の子向けのおもちゃを欲しがった…という経験はありませんか?
「女の子が男の子のおもちゃで遊んでいたら、変かもしれない」
「男の子が女の子のおもちゃを持っていたら、いじめられるかもしれない」
親が子どもの性別に合った服装やおもちゃなどを与えるのは、子どもを守りたいという気持ちの表れでもあります。
今回は、欧米での動きや性別に関わる固定概念が生まれる時期、これからどのようなおもちゃが求められるのかについて解説していきます。
男の子も女の子も楽しめるおもちゃが求められている
子どもが幼い頃は、「男の子向け」「女の子向け」というように性別で分けられたおもちゃだから選ぶというよりも、そのおもちゃがその子にとって魅力的だから選んでいます。
色やカタチ、おもちゃの仕掛け、キャラクターの起用など、子どもはさまざまな要素でおもちゃを選んでいます。
それがいつからか、性別を意識するようになっていき、男の子であれば「女の子のおもちゃは嫌だ」というように、男の子向けのおもちゃを選ぶようになっていきます。
しかし、性別で分けられたおもちゃは、本当に子どもが欲しいと思っているおもちゃなのでしょうか?
これからの時代、どのようなおもちゃが求められるのかについて、事例や研究報告を交えながら解説していきます。
欧米ではすでに性差をなくしたおもちゃが販売され人気
日本では未発売ですが、アメリカのマテル社が販売している「クリエイタブルワールド」を例に挙げると、女の子であり、男の子でもあるビジュアルの人形が、現地で人気を集めています。
クリエイタブルワールドは、髪や服を何通りにでもカスタマイズできる多様性を持った人形で、男女共に楽しく遊ぶことができます。
またアメリカでは、2010年代前半頃からおもちゃ売り場で、「男の子向け」「女の子向け」というような男女表記が撤廃されるようになっています。
アメリカの大手スーパー「ターゲット」の事例をあげると、2015年には「女の子のおうちセット」や「男の子の寝具」というような男女別表示を段階的に廃止すると発表。
おもちゃ売り場では、ピンクやブルーというような色も含めて、男女の区別を廃止すると報道されました。
4~7歳ころにはすでに性別に関わる固定概念が生じる
ここまでアメリカの事例として、どのようなおもちゃが男女の性差を無くしたおもちゃで、実際にどのような動きがあるのかを解説してきました。
では、子どもの性別に関わる固定概念は何歳頃から生まれるのでしょうか?
京都大学などの研究グループが、4〜7歳の子ども560組を対象に調査した結果では、「優しい=女性」という固定概念は4歳ごろから、「賢い=男性」は7歳頃からみられると明らかになりました。
まとめ
子どもたちは自分にとって魅力的なおもちゃが欲しいと思っていますが、「男の子だから」「女の子だから」というように、性別でおもちゃを選んでしまうこともあります。
いずれ、性別で分けられないおもちゃが主流になれば、子どもたちが持つ性別に関わる固定概念が変わっていき、親もそこまで性別を意識しなくなるかもしれません。
もしそうなれば、多くの子どもたちが生き生きと過ごすことができるようになるのではないでしょうか。
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