先回り育児に注意!「カーリング育児」は自分で育つ力が奪われる

カーリングのストーンとその周囲を磨く様子
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「子どもには失敗してほしくない」

「子どもが失敗する前にレールを敷いてあげないと」

親として、子どもの失敗を恐れる気持ちは自然ですが、過度な先回り育児、いわゆる「カーリング育児」は子どもの自立心を奪う可能性があります。

この記事では、先回り育児のデメリットと、子どもの自立を促す育児方法について探ります。

カーリング育児とは、子どもの前で障害を取り除き、すべてを先回りして行う育児スタイルのこと。

このような育児は、子どもの自主性の発達を妨げ、社会的スキルの育成にも影響を与えます。

子どもが自分で考え、行動する機会を奪うことで、自己肯定感の低下やストレス、不安を引き起こすことも。

でも、待ち上手なママになることで、子どもの自立を効果的にサポートできるようになりますよ。

子どもに自分で考える力を養うための日常の習慣や、自主性を育む親のサポート方法を紹介します。

この記事を読むことで、「カーリング育児」のデメリットを理解し、子どもの自立を支援する親の役割について学べます。

子どもの自主性と自尊感情を育む育児の重要性を理解し、親子の関係をより豊かなものにしましょう。

カーリング育児とは?先回りする親の特徴

子どもの失敗や苦労を避けるために、親が常に先回りして障害物を取り除いたり、手助けをしたり、口出しをしたりする育児のことを「カーリング育児」と呼びます。

この言葉は、氷上のスポーツ「カーリング」からきていて、親が子どもの進む道をブラシでならしてしまう様子を表しているそうです。

そんなカーリング育児は、子どもの自立心を邪魔をしてしまう可能性があります。

子ども自身が考え、行動するチャンスを減らしてしまうかも。

そこで待ち上手なママになることで、子どもの自立を効果的にサポートできます。

子どもの自尊感情と自立心を育むために、親がどのようにバランスを取るべきかについても探っていきましょう。

まずは、ママやパパがついついカーリング育児になってしまう背景や原因についてお話します。

カーリング育児の具体例とその影響

カーリング育児の具体例は以下のとおり。

・子どもが自分で服を選ぶ前に、親がすでに服を選んでいる
・子どもが自分で食事を作る機会を与えずに、常に親が準備する

毎日の家事育児が忙しさから、ついついやってしまいがちなこの行動、子どもの自立心や問題解決能力の発達を妨げ、自己肯定感を下げてしまったり、依存する心を強めてしまうかもしれません。

子どもの失敗を恐れる親の心理と行動

多くの親は、子どもが失敗することを恐れます。

これはもちろん、子どもが傷つくのを見たくないという愛情から来るもの。

ですが、過度になると子どもの成長を妨げることになってしまいます。

例えば、子どもが自転車に乗ることを学ぶ際、常にサポートしすぎて自分でバランスを取る機会を与えない親がいます。

これは、子どもが自分でリスクを管理し、新しいスキルを習得する機会を奪うことになってしまいます。

先回りママの行動パターンとその背景

先回りママは、子どもが何かを始める前に、すでに解決策や準備をしてしまう傾向があります。

「子どもを守りたい」という親の自然な本能から来るものですが、過保護になりがち。

例えば、子どもが宿題に取り組む際に、親がほぼ答えを教えてしまうことがあります。

このようなことを続けていると、子どもが自分で考え、学ぶ機会を奪うことになり、長期的には子どもの自立心や学習意欲の低下につながる可能性も。

親としては、子どもを過保護にすることなく、適切なサポートと指導を行うバランスを見つけることが重要です。

先回り育児が子どもに与えるデメリット

カーリング育児は、親が子どものためにと思って行っていることかもしれませんが、実は子どもにとっては大きなデメリットがあります。

カーリング育児を受けた子どもは、以下のような問題を抱える可能性が高くなります。

自主性と自尊感情がもてなくなってしまう

子どもたちが自分で考えたり、決めたり、行動したりすることが少なくなります。

親がすべてやってくれるので、自分でやる必要がないと感じるからです。

その結果、自分の意思や判断力が弱くなり、何かを決めないといけない場面でも人に頼りがち。

自主性と自尊感情は、人間の心の健康にとって重要な要素です。

自分の価値を認め、自分の力で生きていくことができるという感覚は、幸せや満足感につながります。

でも、カーリング育児をつづけてしまうと、子どもたちは自分の力では何もできないと思い込み、自分を否定してしまうことが多くなります。

幼児期は「体験」を重ねてどんどん吸収していく時期、「やってみたい!」とチャレンジする機会をなくしてしまうのはとても残念ですよね。

社会的スキルと自己肯定感を高めにくくなる

社会との関わり方にも困難を抱える可能性もあります。

親が常に先回りしてトラブルを回避してくれるので、自分で対処する方法を学ぶ機会が少なくなるから。

友達とのコミュニケーションや協調性、問題解決能力など、社会的スキルを身に付けるチャンスを逃してしまうかも 。

社会的スキルは、人間関係を築く上で欠かせないもの。

他者との交流や協力を通して、自分の存在や価値を認められ、自己肯定感を高めることができます。

しかし、カーリング育児を受けた子どもは、他者との関係に不安や不信感を抱き、自分を肯定しにくくなってしまいます。

過保護による子どものストレスと不安

親の過保護によってストレスや不安を感じることもあります。

親が先回りして障害物を取り除くことは、子どもにとっては「自分はできない」というメッセージになってしまうキケンも。

親の期待に応えられないというプレッシャーを感じることもあるでしょう 。

ストレスや不安は、子どもの心身の発達に悪影響を及ぼします。

不眠や食欲不振、イライラや落ち込みなどの症状が現れることがあります。

子どもの自立を促す育児のアプローチ

 待ち上手ママになるための育児のコツ

「早く食べて!」「早く着替えて!」「早く歯を磨いて!」

毎日の生活の中で、子どもに対してこんな言葉をかけてしまうことはありませんか?

子どもが小さい頃は、時間に追われて、イライラしてしまいがち。

でも、子どもは親が待ってくれることで、自分でできるようになるんです。

子どもにとって、親のイライラはプレッシャーにしかなりません。

なかなか難しいですが、子どもを待つ時間を取りましょう。

・食事のときは、子どもが自分でスプーンを持って食べられるようにゆっくりと見守る
・着替えのときは、子どもが自分でボタンを留められるように、手伝わず見守る
・歯磨きのときは、子どもが自分で歯ブラシを動かせるように、一緒に歯磨きをする

最初は、時間がかかってあせりますが、徐々に、子どもも早くなってくるんですよ。

「ママ、見て!自分でできたよ!」と、子どもが嬉しそうに見せてくれる姿はかわいい瞬間ですよね。

待ち上手ママになることで、子どもの自立心を育てられますよ。

子どもの主体性を育む親のサポート方法

子どもが自分でできるようになると、次は、自分でやりたいことを見つけることが大切。

子どもには、自分の興味や好奇心を追求することで、主体性を育むチャンスがあります。

親としては、子どものやりたいことを尊重し、応援し、サポートすることが必要です。

・子どもが絵を描きたいと言ったら、絵の具や紙を用意する
・子どもがサッカーをしたいと言ったら、ボールや靴を買う
・子どもがピアノを習いたいと言ったら、レッスンを探してあげる

子どもがやりたいことをするときは、親は口出しをせずに、見守るだけにしましょう。

子どもが自分で決めたことに対して、親が否定したり、強制したりすると、子どもは自分の気持ちを抑え込んでしまいます。

子どもの主体性を育む親のサポート方法とは、「子どものやりたいことを受け入れる」ことです。

自分で考える力をつける日常の習慣

子どもが自分でやりたいことを見つけると、自分で考える力を養うことにつながります。

子どもは自分の考えや意見を表現することで、自分で考える力を鍛える力がついていくんですよ。

親としては、子どもの考えや意見を聞き、尊重し、理解しようとすることが必要。

・子どもが絵を描いたら、どんな絵を描いたのか、どんな気持ちで描いたのか、聞いてあげる

・子どもがサッカーをしたら、どんなプレーをしたのか、どんな楽しさや苦しさがあったのか、聞いてあげる

・子どもがピアノを習ったら、どんな曲を弾いたのか、どんな感動や悩みがあったのか、聞いてあげる

子どもが自分の考えや意見を話すときは、ママやパパは否定せず共感することが大切。

子どもの考えや意見に対して、親が批判したり、無視したりすると、子どもは自分の考えを表現しなくなります。

自分で考える力を養うための日常の習慣は、子どもの考えや意見を聞くことです。

まとめ

カーリング育児は、子どもの自立心と自尊感情を奪う可能性があり、子どもの社会的スキルや自己肯定感の発達にも悪影響を与えます。

子どもが自分で考え、行動する機会を提供し、サポートすることが重要です。

親が子どもの自主性を尊重し、彼らが自分の力で物事を成し遂げる喜びを経験することで、子どもは自信を持って成長することができるんですよ。

親としては、子どもが自分で考え、行動する機会を提供し、サポートすることが重要。

子どもが自立し、自尊感情を持って成長するためには、親の適切なサポートと理解が不可欠です。

【参考図書】

『犯罪心理学者は見た危ない子育て』 (SBクリエイティブ) 出口保行 (著)

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