「怒る」と「叱る」のちがいは?子どもの叱り方のコツ
「子どもは褒めて育てたい!」
と、最近ではあまり子どもを叱らずに褒める育児が主流になりつつあります。
褒めることはとても大切ですが、子どもが危ないことをしたときや、いけないことをしたときには注意することが必要です。
大人に叱られなかった子どもは、何がいけないのか理解できずに同じ行動を繰り返したり、褒められるために大人が喜ぶ行動・言動を積極的にとって顔色をうかがう消極的な子に育つというデメリットも…。
今回は子どもの叱り方として、1歳後半、2歳後半、4〜6歳以降の3つの段階に分けてご紹介いたします。
自分や周囲を守る行動の規範を教えるために子どもに叱る
「怒る」のと「叱る」のは大きく異なります。
「怒る」という行動は、自分の感情を相手にぶつける行動ということになるので、とても主観的です。
一方で「叱る」という行動は客観的で、相手を正しい方向へ導くために、何が良くないのかを気付かせることができます。
大人にとってよくないことを子どもはするものですが、このときに怒るのではなく叱ることが重要です。
子どもに対して叱ることで、大人だけではなく、子ども自身や周りの人を守れるようになるために必要な行動の規範を教えることができます。
これが、子どもに叱る必要がある大きな理由です。
1歳後半以降になったら「その時」に「その場」で子どもを叱る
1歳頃までは、まだ言葉の意味を理解することが難しいので、自分や周りを守るという意味では、叱るよりも大人が子どもの危険な行動を止めることを考えてみましょう。
おもちゃを投げる、お友達を叩いてしまうなど、自分だけではなく、誰かを傷つけてしまうような行動は、理屈ではなく大人の力によって物理的に止めます。
また、大人の表情や雰囲気を子どもは敏感に感じ取っているので、表情や声色で「いけない」と伝えることもできます。
1歳後半になると、子どもは頭の中でイメージすることができるようになります。
そのため、「おもちゃを投げたら大きな音が鳴った」と、目の前で起こった出来事について繋がりを理解できるようになるので、その場で叱ることがポイントになります。
短い言葉を使って、何がいけないのか、どうしてほしいのかを伝えましょう。
2歳後半になったら子どもの気持ちを聞きながら叱る
2歳後半になったら、生活や遊びの中にルールがあることに子どもは気付きます。
例えば、滑り台を滑るときは順番に並んで階段を上ってから滑る。家に帰ってきたら手を洗い・うがいをする。ご飯を食べるときに「いたただきます」、食べ終わったら「ごちそうさま」と言うなどです。
また、2歳後半になると、子どもは自分の気持ちに気付きます。
そのため子どもを叱るときは、子どもの気持ちを聞きながら、親の気持ちや生活の中でのルールをわかりやすく伝えてみましょう。
4~6歳以降は何がいけなかったのか子どもと一緒に考えながら叱る
早くて4歳半頃になると、相手の気持ちに子どもは気付きます。
さらに時間の感覚が身についてくる頃なので、自分の行動を振り返ることができるようになります。
子どもが4〜6歳頃になったら、「何がいけないのか」「どうしてほしいのか」を具体的に伝えてみましょう。
具体的に伝える事で、子どもは大人と一緒になぜ叱られたのか、今後どうすればいいのかを考えやすくなります。
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前向きな言葉を使うことや環境作りも大切
大人は子どもを叱るときに、「走っちゃだめ」「うるさいよ」「散らかさないで」などの言葉がけをしてしまうことが多いですが、このときに前向きな言葉を使ってみましょう。
- 走っちゃダメ → 歩こうね
- うるさいよ → アリさんくらいの声でお話しよう
- 散らかさないで → ここにお片付けしよう
また、子どもを叱らなくて済むように、触られたら困るものは子どもの手の届かないところにしまう、チャイルドロックを設置するなどの環境作りも重要です。
ー 先輩ママの体験談 —
いたずらやわがままにイライラしてしまって感情的に怒ってしまうことがあって…そういうときは子どもにちゃんと伝わっていない気がしました。少し冷静になって「○○するとどんな気持ちになる?」「○○するとママは悲しいな」など言い方を変えるだけで素直に聞いてくれている気がしました。 (5歳女の子ママ)
まとめ
子どもを「怒る」のと「叱る」のは大きく異なります。
「怒る」という行動は、自分の感情を相手にぶつける行動ということになるので、とても主観的です。
その反面、「叱る」という行動は客観的で、子ども自身や周りの人を守れるようになるために必要な行動の規範を教えることができます。
子どもの気持ちを大切にしながら、伝えることが重要です。
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