• HOME
  • おすすめ
  • 子どもの創造力を刺激する!シンプルなおもちゃの魅力とは?【松浦先生に聞いてみました!Vol.1】

子どもの創造力を刺激する!シンプルなおもちゃの魅力とは?【松浦先生に聞いてみました!Vol.1】

木製の電車を走らせて遊んでいます。
おすすめ

おもちゃ選びって、悩みませんか?

「このおもちゃなら、こんな風に遊んでくれるだろうな。」

「こんな遊び方してくれたらいいな」 なんて、我が子が遊ぶ様子を想像しながら選ぶことがありますよね。

そんな期待をしながらいざ我が子におもちゃを渡してみたら、意外にあまり興味を示してくれなかったり、予想外の遊び方をしたり、子どもの反応は大人の想像以上だったりします。

おもちゃ選びと親の期待

我が家の息子たちが3~4歳のころ、電池を入れてリモコンで動くショベルカーやトラックを買ったことがありました。

乗り物大好きな息子たちはきっと夢中になってリモコン操作するんじゃないかな、と見ていたのですが…。

ボタンで動かすのははじめだけ、そのあとはずっと、自分で動かしたり、積み木と合わせて工事現場を作ったり、おままごと遊びに変わっていたり。

私が想像していた遊び方とは違う、子どものオリジナルの世界を作り出していました。 子どもが生み出す遊びって、大人の予想の上をいくな、とびっくり。

便利な機能や、面白い仕掛けがたくさん付いたおもちゃが「良いおもちゃ」ってわけではないのかな~、なんて、子どもたちの様子を見ながら思ったりしたものです。

こんな息子たちの幼いころを思い出したのは、先日、松浦学園子どもの家の園長 松浦先生から、とても興味深いお話をお伺いする機会があったからです。

おもちゃを選ぶときのポイントは意外にも、「刺激の多さ」でなく「少なさ」に目を向けてみると、子どもの可能性を広げられる、というお話です!

刺激が多く含まれる玩具がよい玩具なのでしょうか?

男の子がキャリアカーに3台の車を乗せて遊んでいます。

2歳の子ども達に2種類の玩具を与えてみました。

ひとつは電気仕掛けで、電子音や光が瞬く自動車の玩具。もうひとつは木製で、色も自然色で電動で動くこともないシンプルな自動車の玩具。

どの子も初めは音や光の刺激に反応し、一時電気仕掛けの自動車で遊びます。

ひとしきり遊んだ後、ふと横にシンプルな自動車があることに気付くと、今度はそちらを手にして遊び始める姿が現れます。

そして、その関わり方も電気仕掛けの自動車に対しては通り一遍で表面的であったのに対し、それとは異なる種類の主体的で創造的な関わりが見られました。

これは玩具そのものからの刺激が少ない分、そのスペースに子どもが自分の発想を割りあてたのではないかと考えられます。

一般的には、ひとつの玩具の中に数多くの刺激が存在した方が子どもの発達にとっては有効であると考えられていますが、子どもの側から見ると決してそうではないということです。

また、光や音の刺激に対して子どもは聞き入ったり、見入ったりしてしまい手で触れて関わろうとする機会が妨げられているとも考えられます。

目は発達の出発点として位置付けられますが、この目の発達を促す玩具にしても一般に市販されているものは、色、形、大きさ、音、動きなど刺激のオンパレードです。

赤ちゃんにとってはどこに焦点を当ててよいのかがわからないはずです。子ども中には刺激の多さに耐え切れず泣き出す子どももいます。

玩具の質を問うときに刺激の多さではなく少なさを視点にすることも重要な要素となるのではないでしょうか。

子どもの遊び方とおもちゃの種類

髪の毛に花飾りをのせた女の子がおもちゃのキッチンの方へ向かっています。

先生のお話のように、刺激の少ないシンプルな玩具の方が子どもたちが長く遊んでいられる理由は、自分の発想を自由に広げられるからなのかもしれません。

確かに、我が家の息子たちが電動式のショベルカーを結局は手動で遊んでいる姿を思い出し、彼ら自身の創造力が刺激されていたのだなと感じました。

もちろん、ボタンを押すと光ったり、メロディが流れたりする仕掛けおもちゃも、息子たちはリズムに乗ったり楽しそうに遊んでいました。

と同時に、シンプルな木の車や積み木も、自分で発展した遊びを考え出して遊んでいました。

シンプルなおもちゃが刺激する子どもの可能性

どちらのおもちゃも、子どもはワクワクして楽しんでくれるはず。

でも、子どもたちが自分で遊び方を考え出し、自由に発想できるおもちゃってどんなものがいいのかな、と悩んだときは、大人が「こっちの方が仕掛けがいっぱい」「光ったり音が出たり注目してくれそう」と願いがちな刺激の多いおもちゃではなく、シンプルで子どもが自分から関われるおもちゃを選んでみてはいかがでしょうか。

ショベルカーを使っていつの間にかおままごと遊びに変わっていたように、予想外の遊びがはじまったら、それは子どもの「想像力が掻き立てられている時」かもしれません!

松浦先生オススメ!子どもの発想を広げるおもちゃ

木製のトレインセット。農場に住む動物たちを乗せることができます。

クラシックワールド
CL54464
スモールファームトレイン セット 

◆商品説明◆
木で作られた温かみのあるトレインセット。農業に住む動物たちや風車などが付属しています。

車両にはマグネットがついており、簡単に連結することができます。電車に動物たちを乗せて運んだりして遊びましょう。

電車や動物をつかむ、のせるなどの動きで、手先や腕などの微細な運動の発達を促します。

また、レールの上を上手に電車を走らせたり、台車に乗せたりすることで、問題解決能力、論理的思考を育みます。

ほかにも、自分でストーリーを描きながら電車を走らせる想像力・集中力の向上にもつながります。

幼児にとって大切な動きの獲得に必要な遊びが盛りだくさん!遊びながら学べる知育がいっぱい詰まっています。

Amazon   詳しくはこちら

楽天     詳しくはこちら

【松浦先生より】
マグネットでピッタリと連結する感触は子どもを魅了するでしょう。 お子さんが自分で発見することがベストですが、なかなか気付かなかったり、うまくできなかったりしたときは口で説明して教えようとするのではなく、何回もゆっくりやって見せてあげましょう。

おもちゃ選びは、親にとっては子どもの喜ぶ顔を想像しながらの楽しい時間ですが、同時にどんなおもちゃが子どもにとって良いものか悩ましい問題でもあります。

しかし、子どもたちの遊び方を観察すると、刺激の多いおもちゃよりもシンプルなおもちゃが子どもの創造力をより刺激し、自由な発想を引き出すことがわかります。

電動のショベルカーや音楽が流れるおもちゃも楽しいですが、木製の車や積み木のようなシンプルなおもちゃも子どもたちの想像力を広げる大切な役割を果たします。

おもちゃ選びの際は、子どもが自分で遊び方を考え出し、自由に発想できるおもちゃを選んでみてください。それが子どもの「想像力が掻き立てられている時」の証かもしれません。 (執筆:モーカルスタッフ)

松浦先生のご紹介

松浦学園子どもの家 園長 日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師養成センター長 松浦先生

松浦学園子どもの家 園長 日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師養成センター長

松浦 公紀 先生
松浦学園 モンテッソーリ 子どもの家 (matsuura-monte.com)

【プロフィール】
1957年 静岡県静岡市生まれ
アメリカ合衆国ニュージャージー州コロンビア高等学校卒
中央大学法学部卒

▪ 日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師養成センターでモンテッソーリ教師としての資格取得
▪ アメリカ合衆国テキサス州サウスウエスタンモンテッソーリトレーニングセンター小学校課程卒、モンテッソーリ小学校教師資格取得
▪ 静岡市において「松浦学園子どもの家」を主催
▪ 神山認定こども園名誉園長
▪ ちゃいるどはうす森のほいくえん名誉園長
▪ ちゃいるどはうす中吉田名誉園長
▪ 横浜こもれび福祉の会理事
▪ 日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師養成センター長
▪ 国内外のモンテッソーリ教育研究会講師
▪ 常葉大学短期大学部保育科非常勤講師

【著書】

・幼児のちから
・モンテッソーリ教育が見守る子どもの学び
・0歳~3歳のちから
・何が変わった どう変わった 子どもの姿
・感じる・目覚める・育つ(共著)
・モンテッソーリで育つ!自分で考える子ども(DVD付き)
・モンテッソーリの子育て 大人が子どもにできること(DVD付き)
・モンテッソーリの子育て 子どもの力を引き出す環境(DVD付き)
・できるが増えるモンテッソーリ教育の秘密
・モンテッソーリ教育に学ぶ子どもの見方(DVD)
・小さな子どものモンテッソーリ    (DVD)
・モンテッソーリ子育て15か条
・モンテプラスモンテッソーリ式ドリルシリーズ
・モンテプラスモンテッソーリ式パズル、カードシリーズ
・モンテッソーリはじめてのブロック

【おすすめ記事】
【どんなふうに接したらいい?】子どもと一緒に遊ぶときに心がけたい2つのポイント | おもちゃの学校 (toyschool.net)

関連記事一覧